鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科 形態科学(旧 神経解剖学)
口岩 聡 Satoshi KUCHIIWA Ph.D.
鹿児島純心大学 大学院人間科学研究科・人間教育学部 教育・心理学科
口岩 俊子 Toshiko KUCHIIWA Ph.D.

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私たち研究グループの研究・Research of our group

血管調節細胞と分泌調節細胞の形態差

 頭部・顔面・口腔領域に存在する副交感性神経節細胞は2種類に分類されます。小型細胞と大型細胞です。小型細胞は血管に分布し、血管の太さを変化させることで、血流の調節を行っています。大型細胞は外分泌腺に分布し、唾液や涙などの分泌を調節しています。下の写真を見て下さい。判別がつかない細胞もありますが、一見して大型細胞と小型細胞の区別ができます。(Neuroscience Letters, vol. 208, 219-222, 2000; Neuroscience Letters, vol. 291, 59, 2000

副耳神経節の顕微鏡写真

副耳神経節の顕微鏡写真(NADPH-diaphorase 染色)

 唾液核に支配される副交感性神経節は大きく分けて2種類の神経節細胞によって構成される。
耳神経節の顕微鏡写真

耳神経節の顕微鏡写真(Holmes染色)

 硝酸銀と塩化金酸を使用して鍍銀・鍍金染色を行った標本。外分泌腺支配細胞は好銀性が高い神経細糸に好染し暗調に染まるが(赤矢印)、血管支配細胞は神経細糸が少ないために赤色が目立つ(青矢印)。外分泌腺支配細胞の平均長径は40μmほど、血管支配細胞の平均長径は25μmほどである。両細胞の多くがHolmes染色で識別できる。

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